2010年5月8日土曜日

すばらしき哉 人生

すばらしき哉 人生」はすばらしい映画です。

 主人公は住宅ローンの会社を経営しています。 ところが社員が会社の小切手を紛失してしまいます。 その小切手の金額は大金で、主人公は自殺を考えます。 そこへ中年のおっさんが現れます。 そのおっさんは「自分は天使だ。あなたがいない世界を見せよう」といいます。

主人公は心が正しい人間で、今までにいろいろなよい行いをしてきました。 例えば、池で遊んでいるときに弟が池に落ちたのを助けましたし、 バイト先の薬局で店主が薬の配合を間違えたのに気づき知らせました。

 おっさんに連れてこられた世界は主人公がいない世界です。 弟は子供のときに池でおぼれてなくなっていてすでにいません。 薬局の店主は薬品のミスで刑務所に入っていました。 また、主人公の住宅ローン会社は存在しないため、 街の人々はほとんど借家住まいで、毎月高い家賃を支払って生活が苦しくなっていました。 そしてごく一部の不動産王は巻き上げた家賃をもとに 歓楽街をつくり街の治安は最悪になっていました。

結局、紛失した小切手が出てくることはありませんでしたが、 自分のしてきたことが無駄ではなかったことに気づいた 主人公は気を取り直して、人生に立ち向かうのでした。 なんと美しい話でしょう。 昔の映画なので、白黒ですが、 こんな美しいプロットの話はまずないと思います。

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